Antholier と Obsidian との比較
Antholier と Obsidian は、どちらも手元のフォルダにある普通のテキストを編集するアプリです。専用のデータベースには閉じ込めません。違いがあるのは、何を中心に設計しているかです。
Obsidian は、ノート同士をつないで知識の置き場を育てるアプリです。Antholier は、今日のメモとテーマのノートを、同じ場所で続けて書くための macOS アプリです。
ひとことで
| Antholier | Obsidian | |
|---|---|---|
| ねらい | 日付の記録と、フォルダで育てるノートを、毎日続けられる形で残す | ノートをリンクでつなぎ、あとから辿れる知識の置き場にする |
| 動く場所 | macOS 12.4 以降 | Windows、macOS、Linux。モバイル版もある |
| 中身 | .txt と .md。選んだベースフォルダに置く | おもに Markdown。Vault と呼ぶフォルダに置く |
| 日付メモ | 画面のひとつ。カレンダーからその日を開く | コアプラグインの Daily notes で、フォルダと書式を自分で決める |
| ノートの整理 | フォルダ、ピン留め、検索、情報タブのリンクとタグ、クイックオープン | フォルダに加え、リンク、バックリンク、グラフ、検索 |
| 見た目の拡張 | プレビューと見出しジャンプまで | テーマ、コミュニティプラグイン、Canvas |
| 同期 | フォルダを iCloud や Nextcloud などに置く | 公式の Obsidian Sync のほか、自分の同期手段も使える |
同じところ
- 記録の実体は、ディスク上のテキストファイルです。アプリを替えても、ファイル自体は残ります。
- 見出し、リスト、強調、リンク、チェックボックスなどの Markdown を書けます。
- 保存先のフォルダは自分で選べます。バックアップは、そのフォルダをコピーすれば足ります。
- 新規ノートには、先頭に YAML フロントマター(
title/created/updated)を付けます。Antholier はこの形を Obsidian と同じ先頭ブロックとして読み書きします。titleと日時以外の行は、消さずに残します。
Antholier が先に用意していること
日付とノートを、アプリを開き直さずに行き来できます。
- 日付 は一日ひとつのファイルです。ファイル名は
Daily/yyyy-MM-dd.txtで、名前は変えません。カレンダー、昨日 / 今日 / 明日、祝日表示からその日を開きます。 - ノート は
Notes以下のフォルダです。開閉、作成、改名、ドラッグでの移動ができます。よく戻るページはピン留めします。 - 検索 は本文、ファイル名、フォルダ名をまとめて探します。履歴が残ります。⌘P のクイックオープンでも、日付メモとノートを横断できます。
- 編集はプレーンテキストのままです。隣のプレビューで見え方を確認し、見出し一覧から該当箇所へジャンプできます。プレビュー上のチェックボックスは本文に反映されます。
- ⌘B / ⌘I / ⌘K で太字、斜体、リンクを入れられます。
ベースフォルダの形は次のとおりです。
(ベースフォルダ) ├── Daily/ … 日付メモ(1日1ファイル) ├── Notes/ … ノートとサブフォルダ └── Data/ … ピンや祝日のデータ
Obsidian にあって、Antholier にないこと
- グラフビュー、Canvas
- ファイル名を変えたときに、ほかのノートの
[[ ]]をまとめて書き換えること - コミュニティプラグインやテーマ
- Windows、Linux、iPhone、iPad 用の Antholier
- Antholier 自身の同期サービス。同期するときは、ベースフォルダを今使っている同期の場所に置きます
Obsidian でデイリーノートやフォルダ分けをすることもできます。Antholier は、その二つの画面を最初から並べ、カレンダーとピン留めまでを標準の操作にしています。
同じフォルダを両方で開くとき
Antholier のベースフォルダを、Obsidian の Vault として開くことはできます。ファイルは普通のテキストだからです。併用するときは、次の違いだけ知っておくと安心です。
- Antholier は、ヘッダのないノートをはじめて保存するとき、先頭に YAML を足します。開いただけでは書き換えません。エディタには本文だけを出し、YAML は情報タブで見ます。
- Obsidian も先頭の YAML をプロパティとして読みます。Antholier が付けるのは
title、created、updatedです。 - 改行の見え方が違います。Antholier のプレビューは、エディタの 1 行をほぼ 1 行のまま出します。Obsidian の閲覧画面は、一般的な Markdown どおり、空行までをひとつの段落とします。
- 日付メモは
Dailyにyyyy-MM-dd.txtとして並びます。Obsidian の Daily notes のフォルダや日付形式をこれに合わせると、同じファイルを両方から開けます。 - Antholier には Joplin の YAML を原文のまま残す処理もあります。そのブロックが先頭以外にあると、Obsidian では本文の一部に見えることがあります。
どちらを使うか
今日書いたことと、テーマごとに育てるノートを、macOS のひとつのウィンドウで残したいときは Antholier が向いています。グラフ、プラグイン、ほかの OS まで必要なら Obsidian が向いています。
中身はどちらの場合もフォルダの中のテキストです。Antholier で書き始め、必要になったページだけ Obsidian で開く、という使い方もできます。